ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

夏の思い出 その3


父母兄が仕事に行った家は静かです。
姉は勉強をしていますし、
騒いだりしませんから、
家は私が音を立てない限り
静かです。

それから、当時はせみが鳴かなかったように思います。
私の家の周りには、田んぼばかりで
木はありません。
私の記憶が正しいなら
それでせみもいなかったのかもしれません。

そんな暑い夏には、
外の県道を歩く人もいないし
外で遊ぶ子供もいません。
地道の県道の向こうに
ぼんやりと陽炎が見えます。

本当の静寂の世界
それは暑い夏の午後です。

日ごろは飛び交っている
蚊やハエさえも暑さのために声を潜めている
そんな夏の昼下がりです。

私は好きだったんです。


でもその炎天下
草取り・稗取りで
父母兄は、今思えば働いているのです。
なんということでしょう。

認識不足もここまで行くと
罪悪かもしれません。

ごめんなさい。