次郎と先輩の話は続きます。
次郎:
「そうですよね。
その人の名前は
あずさと言うんですけど
梅田近くの服屋さんに勤めているそうです。
それから
園田駅から
歩いて直ぐ近くの
六甲の見える
ロフトつきのお部屋に
住んでいるそうです。
ロフトから
六甲がきれいに見えるそうです。
彼女と一緒に
見たいものです。」
先輩:
「服屋さんの
場所とか
名前とか聞いていないのか?」
次郎:
「聞いていません。
梅田近くとしか。」
先輩:
「梅田の服屋では
多すぎて探せんな。」
住んでいるところでやってみよう。
どんなところだって?」
次郎:
「高くて広くて明るいロフトが付いているそうです。
お部屋からは
六甲が見えるのだそうです。
駅から歩いて5分とも
聞いています。
そうそう
おしゃれな上りやすい階段もあるそうです。
ロフトは片付けなくてもいいので
便利だそうです。
ロフトって片付けなくてもいいの?」
先輩:
「そんなこと聞くなよ
それでは
インターネットで
見てみよう。
ヤフーで
『ロフト付き アパート』
と打ち込んで
検索
オー出た出た
見ていくと
これって園田
高いロフト
オーこれだこれだ。
次郎きっとこのアパートじゃない
六甲も見えるし
高くて広くて明るいロフト付きで
園田から歩いて5分と書いてあるぞ」
次郎:
「そうですよね。
きっと」
先輩:
「電話で聞いてみるか。
名前なんて言うんだ。」
次郎:
「あずさです。」
先輩:
「そうじゃなくて
性だよ。」
次郎:
「えーと
えーとっ
何だったんだろう。
思い出せないな
聞いていないかもしれないな。
美人な人だから
きっと良い名前でしょうね。」
先輩:
「お前聞いていないのか。
何時間も話していたのに。
困ったな
それでは家主に聞けないな
下の名前だけで聞いたら
変だぞ
でも一回聞いてみるか。」
(先輩は
携帯電話を取りだし
ホームページに書いてある電話番号に
電話しました。
そして
あずさという名前の女性を
探していると聞いてみましたが
そこの家主は
個人情報の保護を理由に
答えてくれませんでした。)
先輩:
「ロフト付きからでは
調べられないぞ
そうだ
駅で待っていれば
出勤や帰宅の時に
見つけられるかもしれないぞ。
彼女の顔を覚えているよね。」
次郎:
「もちろん覚えていますよ。
あずさは
本当に可愛いんだから、
忘れるわけないじゃないですか。
先輩取らないで下さいよ。」
先輩:
「はい
はい
取らないって。
今度の日曜日でも行ったらどう?」
(先輩の助言で
何か明かりが見えてきたような
気がしました。
そして次郎は
あずさの住む
日曜日園田に行くのです。)