ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「和巳の恋」第5話

隣の男性が
席を立ったからと言って
和巳も席を立つ必要は
全く必要ありません。

しかし
和巳は
隣の男性を
追いかける様に
立ったのは
なぜだったのでしょうか。

和巳自身も
それがなぜか
その時は分かりませんでした。

和巳は
遅れて
ドアを開けて
廊下を出
階段の方を見ましたが
誰もいません。
小走りに
階段の方に行って
階段を
下りました。

一階まで下りて
辺りを見回しましたが
それらしい人がいませんでした。
和巳は
「どこに行ったのかな。
足の速い人かも
まあいいか」
と思いました。

それで大学内を
出口の方に歩き始めました。

大学の通路は
試験を終わった人が
大勢
出口の方に
向かって歩いていました。

大学の
出口はごった返していて
その向こうに
予備校の
人達が
何やら叫びながら
紙を配っていました。

和巳が
近づいていくと
「午前中の問題の
模範解答です!」と
叫んでいるのです。
それで
一枚チラシをもらうために
近づいて行きました。

チラシを配っているいる人の
近くまで行って
差し出した
チラシを
和巳が取ろうとしたとき
横から手が出てきて
思わず
和巳は
その人の手を
つかんでしまいました。

和巳が
「ごめんなさい」と
言って
相手の顔を見ると
また和巳は
「オー」と
言ってしまいました。