徹: 今は下新庄にすんでいるの 大学もそこだったし 京都の勤め先にも便利だし 新幹線や飛行場も便利だし ちょっと立ち詰まっているけど ところで 夕子は今どこに住んでいるの 夕子: 園田よ 上新庄なら近くだったら 会ってたかもしれないね。 徹: 園田なの 駅名は知っているけど 降りたことない 園田ってどんな街なの 確か神崎川の次だよね 神崎川のゴルフ練習場にも行ったことあるよ 夕子: 園田は良いところよ 少なくとも大阪に一番近くて良いところね。 住めば都と言うけれど 今は岡山よりすみやすくていいわ。 それにロフトから見える 六甲の夕日がすばらしいの 徹: 園田のロフト アレーちょっと待って 夜阪急電車に乗っていたら 川のそばに 『ロフト付』って ネオンサインがあったけど そこ? そんなことないよね 夕子: 徹よく知っているわね。 そのアパートよ あそこは良いところよ また来て見てね 徹: へーあそこなの いつも 神戸の支店から遅く帰ってくるときに 何かなー 思っていた あそこに住んでいたとはしらなかったなー。 行っても良い 君の言う夕日も見たいし。 岡山の夕日より美しいの? 夕子: 岡山より今はいいと思うわ。 でもやっぱり岡山にはまけるかな。 こんな話をしていると アナウンスがあって 大阪行きの搭乗が始まりました。 ふたりは荷物を持って 立ち上がりました。 立ち上がったとき 夕子の荷物のひとつが こぼれてしまいました。 そして床に 南部せんべいの袋が散らばってしまったのです。