ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトで勉強しましょ 57話

東京に赴任して
一年経って
十詩子の仕事は
順調に終わりました。

仕事が終わると
係員の大方は
キャリアとして
各経理課に
配置転属しました。

十詩子も
大阪に戻れると
望んでいたのですが
転勤の内示が
人事部長より
ありました。

引き続き
東京勤務で
会社のすべての業務を
見直して
電算化できないか
検討するチームの
リーダーに任命されると言うことでした。

十詩子は
具体性のないこの仕事を
任されて
不安半分
帰れないという
欲求不満半分というところでした。

新しい仕事へ
移るちょっとした時間があったので
大阪に帰ることにしました。

この一年で
大阪に帰るのは
三度ありましたが
三度とも仕事で
悟に会えたのは
一回だけです。
それもちょっとの時間だけ
十詩子は残念に思っていました。

それで
4日の
休暇で
やってきたのです。

まず尼崎工場の
敬子を尋ねました

敬子は
今は
コンピュータの
入力担当者として
毎日キーボードに向かって仕事をしていました。

十詩子:
お久しぶり
敬子さん

敬子:
エー
十詩子課長
今日は
どんな仕事で
今日はうちの課長
出掛けていないわよ

十詩子:
課長は辞めて
今は課長じゃないのよ
今日は
私用なの
敬子さんに会いに来ただけなの。
このケーキ美味しいのよ
新宿で買ってきたの
これよ

敬子:
美味しそう
食べてみたいわ

十詩子:
食べましょ
食べましょ
お皿と
コーヒーを
二人は
湯沸かし室で
準備して
休憩室で
座りました。

敬子:
頂きます。

十詩子:
頂きます。
ところでお仕事どうなの

敬子:
十詩子課長に教えて頂いたように
仕事をしているよ
ブラインドタッチも
上達したし
入力では
私が
一番早いのよ
競争したことはないけど

十詩子:
敬子さんは
器用だからね
私なんか
ブラインドタッチは
ちょっと無理みたい

敬子:
課長がそれでいいの
そうか
課員にやらせているんだね。

十詩子:
そんなことないでしょ
自分の仕事は自分でやっています。
いつだってそうだよ

敬子:
そうよね
十詩子は優しいから
私も十詩子の下で働きたいわ

十詩子:
敬子さんと
また
一緒に働いてみたわね
同僚が良いわ

敬子:
ところで
悟とはどうなの

十詩子:
今日夕方
会う約束になっているの
四ヶ月ぶりかな