仲のよいふたりは 姉妹のようでしたが 高校三年生になると 二人の状況は全く違ってきます。 舞は聡明で 学校の成績もよく 担任の教師も 進学を勧めました。 でも そのころ 舞の父親の会社が 不況で 大幅な賃金カット そして ボーナス全額カットになってしまったのです。 舞は 弟や妹のことを考え 進学をあきらめることになります。 就職を選んだのです。 不況だったので いい就職口も無くて とりあえず リフォームの会社の 事務員になることになりました。 ミチルのほう 成績は 中くらいで これといった得意科目も無く 少し絵が上手だったので 美術大学に進学をすることにしました。 卒業式の日 舞とミチルは 「進路が違っていても ずーと友達でいようね。」 と話し合いました。 その話のとおり 舞は仕事終わりに ミチルは学校の終わりに よく会って 話し合ったり 遊びに行ったりしていました。 舞の仕事は 不本意に選んだ 仕事でしたが やってみると これが意外と 面白い仕事でした。 家を 好みに合わせて 改装するという この仕事が クリエイティブに思えてきたのです。 ちょっと芸術家気分です。