ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

「ロフトで一人暮らし」ショートショートのブログ小説 その9




ミチル:
はーい
喜んで
私も行っていいのよね
なんだかわくわくするよね

そんなふたりの会話は
続きます。

翌日
遅い昼休みに
舞は
電話をしました。

舞:
インターネットで見たんですけど
見学したいんですが

宅建主任者:
ありがとうございます。
何時がご都合よろしいでしょうか。

舞:
今度の日曜日にお願いします。

宅建主任者:
ありがとうございます。
承知しました。
どちらのお部屋を
ご希望ですか

舞:
ロフト付きのアパートお願いします。

宅建主任者:
お待ちしております。

こうして
見学の予約をした
舞は
ミチルに
今度の日曜日に
見学になったことを伝えました。

翌々日の夜
ミチルは
舞の家にやってきました。


ミチル:
日曜日ね
楽しみだわ
どんな服で行くのがいいかな
フェミニンな服装が良いかな

舞:
何言っているのよ
合コンじゃないのよ
お部屋を見に行くんだから
別に女性らしい服装でなくても
良いんじゃない
それにロフト付でしょ
ロフトに上がらないといけないのよ
スカートじゃあがりにくいでしょう。
あなたはロフトに上がらないのね

ミチル:
上がるよ
絶対に上がってみたいわ

舞:
それなら
パンツで行かなきゃ

ミチル:
そうなの
新しいスカートで
行けると思ったのに
残念だわ
私パンツあまり持っていないのよね
新しいのを買おうかしら
今度付いてきてよ

舞:
駄目よ
今度の日曜日には
見学に行くのに
買いにいけないわよ

ミチル:
そうよね

舞:
そんなことわどうでもいいの
今日は
どんなものがお部屋に必要か
聞きたいの

ミチル:
何が必要なのかしら
やっぱり
テレビよね
テレビがないと
ひとりの時は
寂しいわ
それにテレビゲームできないじゃないの

舞:
ミチル
もっと必要性のあるものから
挙げてほしいの
私は
テレビは
なくても我慢が出来るわ
ゲームもしないし

ミチル:
舞は私と違って
えらいのね
そうよね
じゃ
テレビは後回しで
一番必要な物は

お部屋に入ってきた時でしょう
スリッパね

舞:
スリッパ
そうね
スリッパはなくては

ミチル:
玄関マットは
いやそんな前に
蛍光灯よね
真っ暗じゃ
話しも出来ないわ


舞:
ミチルはすごいよね
私と発想が違うわ
私なら
冷蔵庫とか
洗濯機とか思うんだけど

ミチル:
えへっ
褒めていただきありがとう。

舞:
それから他には

ミチル:
そうね
コーヒーとか
お茶とか
クッキーとか
ケーキがあればもっといいよね

舞:
あのねー

ミチル:
だから
そんなものを
出せるようね
湯沸しポットとか
コーヒー茶碗とか
ケーキ皿
それに
ティースプーン
フォーク
なんかも必要じゃない
それを入れておく
食器棚も
必要ね
あーそうそう
ケーキを保存する
冷蔵庫も必要よね

舞:
そうか
いろんな小物がいるんだ
ミチルって
本当は賢いんだよね

ミチル:
舞は私を
馬鹿だと思っていたの
そりゃ
あなたはクラス一番の秀才で
私は
成績は
いつも舞には
かなわなかったけど
それなりに
努力していたんだよ。
きっと努力という面から見ると
私のほうが
努力家で
頑張り屋なんだから

舞:
それは
認めるわ
なんとなくお嬢様育ちで
いろんなことを
知らないと思っていただけで
馬鹿だとか思っていないから
本当に

ミチル:
家では
お母さんが
厳しいから
お嬢様の生活は
無理よ

何でもさせられていたもの

それから
何が必要かな
料理はしないというけど
パンくらい食べないの

舞:
そうよね
パンくらい食べるかも

ミチル:
それなら
パン焼き器も必要でしょう
バターナイフも要るわね

舞:
ミチルは
バターが好きだからね

ミチル:
私は
油が好きで
夜になると
首が伸びる
「ろくろっ首」か

舞:
えー
首が長いのは
美人よね