ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ロフトの奇跡 その33

4回目の抗がん剤投与は
莉子にとっては
表現できない
つらさでした。

白血球と
血小板の数が
所定の数値より
下がってしまい
無菌状態を保つために
個室に移動し
面会謝絶になってしまいました。

星子さえ
莉子に会えない様になってしまいました。

当然陽一も来ましたが
面会謝絶で
ドアの
小さな窓から
莉子の影を見るくらいしかできませんでした。

星子は
もちろん妖精ですので
魔法の力で
莉子とは話していました。

陽一が来たことも
話をしました。

そんな時は
莉子は
嬉しそうでした。

抗がん剤治療も
最終日近くになった時
血小板が
危険ラインを
下回ったので
輸血も
しました。

それも3度にわたって
行われました。

無菌室から出られたのは
それから
3週間後でした。

無菌室から出たことを
知らされた
陽一は
急いで
病院までやって来ました。

未だに
白血球が低いので
莉子と陽一は
マスクを掛けての
対面になってしまいました。

大きなマスクでしたので
莉子は
お化粧もせずに
陽一と会いました。

陽一:
よく頑張ったね
もう大丈夫だよ
きっと
大丈夫だ

莉子:
私がj無菌室にいるときに
何度も
きていただいて
ありがとうございました。

陽一:
何の役にも立てなくて
ごめんね

莉子:
いいえ
励みになりました。

ふたりは
あまり話しませんでしたが
お互いに
見つめ合って
心は通っていると
思いいました。