ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

お花見とお月見 その8

同じように重箱のふたを開け
4度目になって
もう残り少なくなったお寿司を
懐かしむように
もっとゆっくりと食べました。

一口食べては
遠くの生駒の山々を
もう一口食べては
春霞にシルエットだけの大阪城を
それから
ゆったり流れる藻川を
みながら
味わって食べました。

友達の中には
全部食べてしまった子らがいて
走り回って遊んでいる者もいました。

弟は
そんな子を
横目で見ながら
「おいしいものはゆっくりと味わわないと
もったいない」と
思いながら食べました。

どんなにゆっくり食べていても
食べたらなくなってしまうのは当然ですが
弟の重箱も
すべてなくなってしまいました。
重箱の壁についた
海苔のかけらも
箸で丹念に取って食べてしまいました。

姉に重箱を渡し
弟は
満ち足りた気分になりました。

弟はこの幸せが
ずーと続くと
思うほど幸せな気分でした。

他の子供のように走り回ることもなく
辺りを見回しました。

藻川の堤防は
最近大改修があって
綺麗な
台形の形になっていました。
川の流れは
ところどころに瀬ができており
その間は
ゆったりと流れていました。

遠くからでも
川の中に魚の
黒い影が
行ったり来たりしているのが
見られました。

弟が座っているところから
少しはなれたところに
橋がありました。

橋は真ん中だけがアーチ型の鉄橋になっていて
両端は木の橋でかけられていました。

すべて鉄橋だったんですが
戦後間もないころ
台風の大水で
両端が流されて
木の仮設橋になっていたのです。

そんな橋を見ながら
また弟はうとうとしてしまいました。