ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

アスカル帰還せよ その5

人間にも免疫調節の方法を
応用できないか
試す事は
同じように
法律で禁止しているので
賢い人間を作れるかどうかわかりません。


さて
SD(スーパードッグの略 人間以上の知能を持っている犬の事です)
 である私が
火星探査機に乗り込む事になったかというと
「人間では
危険が多いから
犬でも乗せておけ」というものではありません。

もしそんな事を
言う人間がいたら
差別で厳しく糾弾されてしまいます。

火星探査計画の
続きを言います。

景気回復して
たなざらしになっていた
火星探査計画を
実行するかどうか
実行しないかどうか
広く国民の間で
議論が起きました。

その時
お茶の湯博士は
有人衛星を
有SD衛星にすれば
大きさは
4分の1になって
予算は
30分の1になると
提言したのです。

慎重な国民も
それには納得して
すでに破綻前にできていた
設計図を
SD用に書き換え
火星有SD衛星計画を
実行する事になりました。

パイロットとなる
優秀なSDを選抜が始まりました。

SDの平均寿命は
短いため
少しでも永く生きれるものとして
雑種のSDで
且つ造る宇宙船の大きさにあった
中型SDが
選考対象となりました。

私が選ばれる当時の
SDの社会的地位は低く
SDの間には
危険な火星探査に
SDを使う事に反発がありました。

私の母親はSDで
自分の子私を
名誉ある地位に就かせようと
私に
パイロットに応募させました。

私は若かったせいもあって
むこうみずにも応募しました。

日本国中の優秀なSDが集まりました。

身体的能力と
学識的能力である程度ふるい分けられました。

私は
運が良かったのか
選ばれたのです。

残ったのは
10SDです。
(10匹とは言いません。)

厳しい練習と厳しい勉強が始まりました。
SDは人間のように
長く寝ないでも
良いので
人間の言葉で言えば
寝るのも忘れて
訓練したのです。

衛星が
できあがり
最終の
選考日が決まりました。

母は私は優秀だと言ってくれましたが
優秀なパイロットの中では
一番最後尾でした。