ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

アスカル帰還せよ その44

無線でそれを聞いた私はサリナさんを見ました。

サリナさんも無線が聞こえていますので
サリナさんの後ろにある
ハッチを
開き始めました。

帰還ユニットから
空気が抜けていき
宇宙服がふくらむと
もう隙間がない状態で
サリナさんが
まず外に出ました。

サリナさんがでないと
私もでられない状態だったので
サリナさんがそうしたのだと
私は思っていました。

しかしサリナさんは
慣れた手つきで
フックを
外のフック掛けに
掛け直しました。

私は後を追うように
外に出ました。

私が外に出たときには
手動の外部切り離し装置の所まで
サリナさんは
行っていました。

私は
2カ所ある
切り離し装置の
もう一方に向かいました。

サリナさんは
指さしながら
「これを引っ張るのね」と
言ってきました。

私は
「同時に引こう」と言いました。


そして
私が目で合図をして
手動切り離し装置を
引きました。

帰還ユニットと
宇宙船は
ゆっくりと離れ始めました。

帰還ユニットは
ゆっくりと回転して行きました。

サリナさんは
急いで
帰還ユニットに戻りって行きました。

サリナさんは
小さいので
直ぐに中に入れました。

私は遅れて
ハッチの所まで行くと
中でサリナさんが
手を引っ張って
中に入りました。

宇宙服が
ふくらんでいるので
ハッチがなかなか閉まりません。

サリナさんは
化粧品の袋を
宇宙に捨て
私を
すごい力で引き込み
その拍子に
ハッチは
閉じました。