ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

昭和30年頃の お正月 その13

正月2日は今なら
ゆっくりと休む日ですが
貧しい小作人のこの家では
休みではありません。

年始の挨拶に
親戚を回った後
事始めと称して
仕事に出かけます。

食事も
普段どおり
麦ご飯です。

2日から
普段と変わらない日が始まるのです。

かわっているのは
正月4日からでないと
中央市場が開かないので
出荷がない事だけです。

4日には
初荷で
中央市場に
野菜を持っていくと
少しだけ高く売れます。

正月の行事としては
15日の
とんとまでありません。

7日の
ひちぐさがゆなどの習慣はありません。

とんとは
稻わらを
神社の境内で焼く行事で
古いお札やしめ縄・門松などを焼くのですが
この村では
一軒の商家をのぞいて
しめ縄・門松をしませんので
焼く事はありません。

へっついさんと
ご仏壇の
餅を焼くぐらいです。


こんな事で正月は
終わります。

皆様の中には
正月だから
たこ揚げや
コマ回し
はねつき
福笑い
百人一首
トランプなどの遊戯なんかないのかと
お思いの方も多いと思いますが
この村では
そんな事をしている人は
いません。

少なくとも
戸外では
見かけませんでした。

姉弟の家では
そんな事はしませんでした。

たこもこま・羽子板・カルタも
現金がないと買えないもので
そんなものを買っていては
生活できないのです。

それでは
姉妹が正月に得るものと言えば
お年玉ではありません。

それは
下駄です。

正月の一日に
新しい下駄を買ってもらえるのです。
右にちびた下駄を
新しい下駄に買えるのです。


そんな正月を
すごしました。

このお話は
一応終わります。

ありがとうございました。