剛は 痛いのと 眠気と疲労感のために 一日中寝ていました。 剛が 目覚めたときには いつも 星子が のぞきこんでいました。 剛: 星子さん 寝てばかりですまんな 迷惑かけて 本当に申し訳ない 星子: そんな事ないです。 困ったとき 助け合うのが 夫婦でしょう。 楽しいときにだけでは ないのです。 剛: でも 結婚してから こんなにすぐに 悪くなって 星子さんを 幸せにすることもできずに 星子: そんなことないです。 剛さんと 一緒に暮らして うれしい こんな介護するのも とても幸せよ 剛: そういってくれて ありがたいけど そんなはずはないよね 星子: 病人の介護 初めてではないの だいぶ昔になるけど 妖精のお仕事として 介護したことあるの あの時代は 介護とは呼ばなかったけど 剛: へー 病人の介護のお仕事って何 星子: 今から 180年くらい前の 天保の大飢饉の時に 今の仙台の近くに 神様の指示で 行ったことがあります。 それは もう どういったらいいのか 言葉にできないような状況でした。 先輩の 妖精と行ったのですが ウロウロするばかりで 何もできませんでした。 そんなことを考えると 今は幸せです。 好きな人の 世話ができて うれしいです。 いや どういったらいいのでしょう。