ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」 その17

ここより
小説に帰ります。

冴子は
検査端一筋に
3年勤めた春
冴子の父親は
本社の課長へ
栄転になります。

実直な
父親が
課長になるのは当然と
まわりの人は
思われていました。

今度は
社宅ではなく
小さいですが
一戸建ちを
父親が買ったのです。

二階の小さなお部屋でしたが
初めて個室を持てて
冴子は
嬉しくなりました。

会社に近いので
朝はゆっくり起きて
会社に歩いて行きました。

そんなある日
検査をしていて
問題のある製品を見つけました。

今まで
そのようなことがなかったので
再度検査し
更に
検査具が
故障していないか
調べましたが
やっぱり
検査要領書では
出荷不可になる製品でした。

初めてのことなので
検査要領書に書いてあるように
製品に初めて使う不合格印を押し
検査報告書に
不合格製品1と
記して
検査日報を
上げました。

検査の所属長は
製造部門の課長が
兼ねていて
検査日報を
見ずに
印を押して
製造部長のところに
一週間分まとめて
提出されました。

不合格製品は
検査要領書の通り
不合格製品棚に置き
その日の検査を終えました。

初めて経験した
不合格のこの製品が
週明けの
月曜日
大きな問題になるのです。