ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」 その31

悪く言えば
家族を顧みない
良く言えば
家族のために
尽くしている
登は
いずれにせよ
帰ってきて
風呂に入って
少しだけ
夜食を食べて
寝る
そして
朝早く起きて
新しいカッターシャツに着替えて
食事もそこそこで出かけていくのです。

そんな毎日で
休みも
初めのうちは
登の実家に行っていましたが
数年後は
会社のために出かけていくようになりました。

冴子は
経済的には
豊かで
家も
子供が
ふたりできると
登の父親が
持っている土地に
新しい家を建てました。

当時としては
珍しい
3台も入る
駐車場付きでした。

そんな大きな部屋で
過ごすことになります。

そしてその
家族の内
必ずいるであろう
子供も
冴子の家には
あまりいなかったのです。

冴子の子供は
小学校に行くようになると
まず
登の両親の家に帰って
おやつを食べ
そして
夕食も食べて
家に帰ってくるのです。

冴子も
夕食を
登の実家ですますことも多かったのです。