ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」その75

お店のやりくりをしている冴子は
河本さんの
お給料が
負担になっていました。

いろんなパンを
考え出すたびに
お給料を
ちょっとずつ上げたので
河本さんの
お給料は
普通より
ずっと高いものになっていたのです。

あまり店がはやらず
勇治と
冴子だけで
できるようになっても
まだ
河本さんを
雇っていることは
無駄使いだと
勇治に何度も言いました。

でも
勇治は
「ダメ」と
一言言うだけです。

閑なので
ゲーセンに行って
夜遅く帰ってくるのです。

冴子は
河本さんと
勇治が深い仲ではないかと
疑っていたのです。

休みの日も
ゲーセンだと言って
出ていくのです。

疑い残る日々です。

そんな時が
何年も
経ちました。

冴子は
自分がそうだったので
そう思うのだと
言い聞かせていました。

勇治に
そんなことを聞けないし
ダメだと
思いました。

あとをつけてみようかとも思い
ある休みの日に
実行しましたが、
ふと
我に帰って
途中で辞めました。

そんなことを
している間も

借金を返すと言うことが
大変になっていたのです。

しかし
バブルが崩壊して
店のいまの価格より
ローンの残高が多くなっていて
店をたたんで
サラリーマンに戻ると言うことも
できなくなっていたのです。