ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」その91

後悔しても
仕方がありませんが
「どうして
どうして
、、、、、
」と
思うばかりです。

河本さんの家は
殆ど被害はなく
水も出るのです。

電気も通じていて
暖っかです。

ゆっくりお風呂に
入らせていただいて
冴子は
心から暖まりました。

暖かい夕食をして
暖かいお布団に寝ました。

快適なはずなのに
眠れません。

勇治が心配なのと
なぜこんなことになったのかという
懺悔の念のため
頭の中が
イッパイになりました。

でも
ウトウトして
目が覚めると
周囲は
異様に白っぽく
明るく輝いているのです。

雲の上にいるような
そんな中
勇治が
こちらを見て
「ありがとう
ながく一緒に暮らせて
幸せだった。

地震の日
あそこまで
助けるために
掘ってくれて
ありがとう。

もう充分だ

私は先に行くけど
冴子は
もう少し
そちらで暮らして
ゆっくり
こちらに来てくれ

また会おうね


付け加えるけど
後悔しても仕方がないし
後悔する必要もないよ

それが私の運命だったんだから
それじゃ
、、、、、、、
、、、、、、
、、、
」
言ったような気がしました。

それから
勇治は
上の方へ
、、、

冴子は
白い景色が
薄い赤に
薄い橙に
薄い黄色に
薄い緑に
薄い青に
薄い藍色に
薄い紫色に

変わっていき

そして
暗闇になるのを
じっと見ていました。