ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」その93

河本さんのお母さんと
冴子は
朝ご飯も作らず
そんな話をしました。

起きてきた
河本さんの家族も
その不思議な
「ゆめ」を
話しました。

みんなは納得するしかないと思いました。

もちろん
冴子も
現実を受け止めなければならないと
思いました。

あの燃えさかる炎の中に
勇治と
河本さんがいたのは
紛れもない事実です。

そして
店のあったところは
2日中燃えてしまいました。

ふたりは焼け死んだと考えざる得ないと
思ったのです。

そして
あの夢のような
出来事です。

勇治が
夢の中で言ったように
どのようなことがあっても
強く生きていこうと
決意しました。

そして
また
リュックサックを背負って
河本さんと
店のあったところに向かいました。

火はおさまって
国道から
自衛隊と警察と消防が
捜索を始めました。

捜索の担当者に
店のあったところに
ふたりがいると
何度も何度も
冴子は言いました。

奥の方は
まだまだ残り火があるので
そこまで入ることができないと
言われてしまいました。

冴子自身が入って
捜索したいと言いましたが
警察が規制線を張っていて
入ることができませんでした。