ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

クリスマス企画「もうひとつの冴子の人生 パート2」その16

勇治の三周忌に
同じように
呼ばれました。

岡山の家に
行くのも
4度目です。

駅まで
勇治の姪が
迎えに来てくれていて
懐かしく思いました。

岡山の家は
十年一日が如く
変わりません。

地震がなかったら
神戸でも
同じように
時が流れたのにと
考えてしまいました。

親類縁者
たくさんの人が
三回忌に来ていました。

墓地に行って
遅い昼ご飯を
みんなと一緒に食べて
終わりました。

冴子が
お礼を言って
帰ろうとすると
母親が
少し話があると
言いました。

母親は
「もう
勇治が亡くなってから
丸二年過ぎました。

次の
法要は
4年先です。

冴子さんが
まだ勇治のことを
忘れてくれていないのは
大変嬉しいけど
自分の幸せを
考えた方が良い

私は
民生委員をしていて
独居老人の家を
まわることも仕事に
なっています。

こんなこと言ったら
失礼かもしれないけど
やはり一人暮らしは
淋しいものです。

もういない
勇治のことを
忘れて
他の良い人を
探して下さい。

冴子さんは
まだ
43歳なんだから
まだまだ
人生これから

先のことだと考えずに
老後のことを考えて
良い人を
探しなさい。」と
冴子には
青天の霹靂と
思うようなことを
言ってくれました。

私のことを考えてくれて
大変ありがたいと
思いました。

勇治を忘れようとしても
忘れられないと
思いながら
園田駅まで
帰りました。