ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「超幸運な男」その7

勝は
父親よりも
祖母や叔母と暮らしていた方が
気楽だと思いました。

でも
気分屋で
それでいて放任
食事の世話もしない
短気ですぐ怒る
両親がいやでした。

年末
勝は
知り合いの
大工の手伝いで
泊まり込みで
神戸の方に行っていました。

親方の家に
泊まり込んでいたのですが
年が明けても
そこでやっかいになっていました。

親方は
気むずかしいですが
親方のお母さんに
可愛がられて
居心地がよかったのです。

住み込みになっても
特に
勇治は何も言いませんでした。

母親は
役立たずの
勝がいない方がましと
思いました。

そんな日々が続いて
すっかり
勝は
父親とは
もう付き合いが
なくなってしまいました。

5年が経ちました。

勝は
大工の手伝いから
大工の見習いになっていました。

大柄で
力はありましたが
手先は
それ程器用ではなく
まだまだ見習いで仕事をしていました。

新人が入ってきて
勝を追い越してしまいました。

勝にとっては
そんながっかりすることが
起こった時
可愛がってくれた
親方のお母さんが
突然他界しました。