ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「超幸運な男」その21

奥さんの方は
止めて欲しいと
心の中では
思っていたのに違いありません。

宗教団体の世話役たちも
「奥さんを迎えに行くべきだ」と
勝に説得しました。

勝は
「元女房は
そうは思っていないと思います。」と
言って
従いませんでした。

奥さんの家に近い
建材店も
辞めました。

それで
全く家の方角が違う
鉄工所に
勤めることになりました。

大きな
建物を造る
鉄骨工場でした。

鉄骨を
紙の型に従って
アセチレンで切り取って
当時としては
珍しい
溶接でつけるのです。

大きな溶接機が
自慢でした。

当時の溶接は
難しくて
勝は
下働きでした。

重い鉄骨を
運んだりしました。

安全靴を
履いていて
助かったことも
何度かありました。

そんな風に仕事が
順調でした。

そして
新しい女性と
2年後
結婚することになります。

2度目の結婚です。

二度目の
奥さんは
とても美人な方で
背が高く
大柄な
勝とも
釣り合いが取れる
いい人でした。