ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「超幸運な男」その24

解雇とは
評判が悪いので
自分から辞めたことに
していました。

次に勤めたのは
せんべいの会社です。

霰や
せんべいを
作っています。

家内工業という程度で
勝の他に従業員は
ふたりです。

餅を
ついて
せんべいや
霰を
作っていました。

餅をつくのは
器械になっていましたが
他は
全部手作業で作っていました。

勝が
食品製造会社を
勤め先に選ぶのは
やはり
宗教団体の集まりと
関係があります。

端材や
あまりの品や
出来の悪い品を
宗教団体の集まりで
配りたかったのです。

でも
勝の
この考え方は
間違っていました。

ほとんど
そんなものは
出ません。

わずかに出ても
3時のおやつタイムに
みんなで食べてしまうのです。

勝は
がっかりしましたが
辞めることなしに
勤め続けました。

せんべいの焼き上がる
香りが
好きだったのです。

というか
奥さんが
せんべいの香りがする
勝が
好きだと
言ったからです。