ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その64

お風呂場の
窓を開けていたら
冷えてしまいました。

追い焚きをして
肩まで浸かって
ぬくもりました。

「丹波口の
アパートなら
窓を開けて
お風呂に入ることなどできないし
窓を開けても
隣の
アパートが見えるだけで
意味もないし
やはり
ここはいいな~

そうだわ

陽一君と結婚したら
お風呂の窓を
開けて入れるような
家に住めたら
いいなー

新しい夢にしようかな

ちょっと
贅沢かな」
と考えながら
うなじを
洗って
お風呂を
上がりました。

薫子の
おばあさんが
いつも言っている
「1月は行く
2月は逃げる
3月は去る」のように
すぐに
繁忙期の
3月が終わって
「死ぬ程長い4月」が
来ました。

4月のある日
陽一君から
電話がありました。

いつもなら
「薫子さん
お元気ですか」から始まり
「次の日曜日
デートに」という
言葉が
続くのですが
その日は
違いました。

いきなり
「内定をもらいました。
薫子さん
結婚して下さい」と
電話機で
言ってきたのです。

「そんなこと
電話で言うことじゃないわ」と
思いながら
そんなに
結婚したいもんだから
電話で
言ってきたんだろうと
思い直して
すぐに
「ありがとう
結婚できたら
幸せです」と
答えました。

こうして
陽一君と
正式に
薫子は
婚約しました。