ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その72

卒論の発表会は
登が心配していたのとは
裏腹に
うまく終わりました。

今までの中で
一番大きな
舞台だったのに
こんなにすんなりいくなんて
ちょっとおかしいのではないか
とまで思ってしまいました。

夢ではないかと
思いました。

ほんの少しだけ
自信が付きました。

やはり
用意が肝心と
思いました。

薫子の生家についても
詳しく発表して
茅葺き住宅では
一番原形をとどめていて
価値あるものだと
結論付けていました。

後日
この卒論は
担当教授が
学会で発表して
地域や
京都市南丹市の知ることとなり
薫子の生家の前には
その具体的にそれらのことを書いた
説明書きの
立派な
看板が掲げられました。

観光客は
その看板の前で
写真を撮ったり
生家を遠くから見たりしていました。

中には
庭の中まで
入ってくる輩が出て
「関係者以外立ち入り厳禁」の
看板が
市役所によって
立てられました。


薫子は
その看板が
登の卒論が
原因だと言うことを
その時は
知るよしもなく
陽一君と
新婚生活をしていまい下。

陽一君が
大学を卒業するまでは
陽一君の
実家の離れで
暮らしていました。

証券会社に
入社すると
初任地の
和歌山に
暮らし始めました。