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登は いつもの笑顔で お礼を言われて 天にも昇る気持ちで 次の言葉がありません。 そんな時に 登の服に チョウチョが 止まりました。 たくさんの チョウチョが飛んでいる 温室ですから そんなこともあるのかと 薫子は 見ていました。 しかし 1匹だけではなく 数匹です。 じっと 登がしていると もっと集まってくるのです。 薫子は 驚きました。 薫子: 登さんは チョウチョにも好かれているんですか 登は ちょっと バツが悪そうに 登は言いました。 「私が チョウチョに好かれているのではなく この日のために 仕掛けをしたのです。 チョウチョが 集まった方が 話題になるかなと 思ったんです。」と 薫子に うちわけました。 その話をしていると 夏子ちゃんが 気が付いて 走ってよってきました。 夏子: おじちゃん チョウチョが いっぱい止まってる 夏子ちゃんは驚いた様子でした。 登: おじちゃんは 魔法を 使えるんだよ 念力で こんな風に集めることができるの 夏子ちゃんに 魔法を掛けると 集まるんだよ 夏子: えー おじさんって 魔法が使えるの 私にも できるのー じゃ チョウチョが集まる魔法を お願い 登: わかりました。 でもひとつだけ約束 集まって来ても 絶対に チョウチョに触ったらダメだよ ジッとしていてね そしたら もっと集まってくるから 夏子: わかった 登は 持っていた鞄から 白の Tシャツを 取り出して 夏子ちゃんに 渡しました。