ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その235

さんにんで
車で
美山町に向かいました。

車の中で
薫子と
話しました。

登:
薫子さんの
家って
古いんですか

薫子:
私が生まれた家は
とても
古いけど

父母は
新しい家で
快適に暮らしているわ

登:
新しく建てたの
いいね

薫子:
前の家は
とても古かったわ

京都の
大学の教授と
研究生が
やって来て
調べると
言うのよ


登:
大学の教授と
研究生?

薫子:
その研究生がね

礼儀を知らないのよ

仏壇や
神棚を
どかどかと
調べるのよ

父親は
怒っていたわ

登:
怒っていたの
、、、、、

薫子:
それがね

その研究生の
卒論が
学会に発表されると
府の役人や
町の人や
他の大学関係者
それに
テレビ局まで
やって来て
私の家は
超有名になってしまったの

父なんか
3回もテレビに出たのよ

後で
教授に聞いたんだけど
あの研究生の
熱意がなかったら
わからなかったと
言っていたわ

父も
もう一度
その研究生に会って
ひと言
お礼を
言いたいと言っているわ

登:
あ~
よかった
お礼なんて

薫子:
えっ

登:
その研究生は
私です。

すみませんでした。

当時は若かったので
失礼なことがあって
申し訳ございません。

遅ればせながら
今日謝ります。

薫子:
えっ
あなたが
父が
偉いと言っていた
人だったんですね。

何という巡り合わせでしょう


ふたりは
目を合わせて
笑顔になりました。

夏子ちゃんは
わかりませんでしたが
笑顔でした。