ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その19

大正時代に
水道が
塩素殺菌される
時代がやってくるまで
新生児の死亡率は7パーセント
一歳まで乳児の死亡率は15パーセント
でした。

一歳過ぎても
体が弱い小児は
亡くなることが多かった時代です。

弟が
亡くなったからと言って
特別なことではなかったのです。

小児の場合は
お葬式も簡単に行われて
墓地に
土葬されます。

葬式があったからといって
仕事を
休むことは出来ません。

一番忙しい
田植えに向かって
仕事は進んでいきます。

のしろの
水の管理を
注意深く
清左衛門は
していました。

日照りが続くと
水の管理は
難しくなります。

村の管理する
池から
用水することもありました。

暑い時期が来ます。

代かきが
何とか出来上がってくると
のしろに
稲の苗が
大きく育ってきます。

一粒の稲から
ひとつの苗が
育ちます。

百間樋井組の中で
今津村に
田植えの順番が
やって来る日時が
決まると
苗取りが始まります。