ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その78

荒壁だけの
家は
隙間だらけです。

天井もなく
かやぶきの屋根が
下から見えるのです。

寝ていると
上から
虫や
ヤモリ
蛇なんかが
落ちてきたりすることも
あります。

雨露が
しのげるだけで
幸せと
思っていたのです。

しかし
大雨の時には
雨は漏るのが普通でした。

家の床は
土間の部分と
板張りの部分があります。

畳の部分は
座敷のところだけです。

亀太郎が
いつも寝起きをしているところは
板敷になっています。

家は
夏の暑さと
冬の寒さ
和らげるものでなくてはなりません。

冬と
夏は
相反しますので
普通は
夏に合わせてあります。

座敷の
窓は
雨戸と
フスマになっています。

フスマの
紙は
相当貴重なものなので
高価なものです。

北側の
亀太郎の部屋の窓は
連子窓になっていました。