ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

長編小説「昭和」その199

鶴松が
働き始めの時は
まわりも
そんな目で見ていて
働きが悪くても
文句など言いませんでした。

しかし
働き始めてから
1ヶ月も経つと
厳しい目になってきます。

鶴松は
親譲りで
12才にしては
背は高いです。

ひょろっと
高い鶴松が
とろとろ仕事をしていると
遠くからでも目立ちます。

鶴松は
真剣にしているつもりですが
そんな風に見えるのです。

生来
力がない
鶴松ですので
備中(田おこしに使う先が3本になっている農具)を
振り下ろしても
少ししか刺さりません。

ちょっとだけ
田んぼの土を
起こして
全く
はかどりません。

見ていた
家人や作男の手前
清左衛門は
鶴松に
言わなければならなくなりました。

「もっと腰を入れて
力を
出して
仕事をしなさい」と
言ったのです。

相手は
まだ
12才ですので
優しく言ったのですが
鶴松は
心に
大きく響きました。