ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「スポンジケーキをつくりたい」その7

翌日
松井と正子は
弁理士先生のところに
電車で向かいました。

大阪天満橋3番出口を出て
すぐのビルの
3階にあります。

小さな弁理士事務所で
看板には
○○国際特許事務所と書かれていました。

ドアを叩いて
入室すると
40才ばかしの
弁理士先生が
出てこられました。

資料と
商品サンプルで
松井が
説明しました。

先生は
「詳細を
調べないと
特許になるかどうかわかりません。

特許になるためには
先進性と新進性が必要です。

平たく言えば
ひとつに世界中の書物文献インターネットに
商品と同じものがないこと
ふたつ目に
その業界の人が
容易に思いつくようなものでないことが
必要なんです。

早急に調べてみます」と
お話しされました。

松井と正子は
資料と
商品サンプルを
置いて
弁理士事務所を
後にしました。

帰り道
松井は
喫茶店に正子を誘いました。

少し特許のことで
雑談した後
松井は
突然
「正子さん私と
結婚を前提に
お付き合い下さい」と
言われました。

松井は
話す前から
赤ら顔になっていて
正子は
それを聞いた瞬間
顔が真っ赤になりました。

正子は
全くそんなことを
考えていなかったのです。

そして初めての
経験でした。

ふたりは
黙って席に座っていました。

相当な時間が流れて
昼になったので
目と目で合図をして
店を出て
ほとんど話さず
会社に帰りました。

午後一番に
社長に報告を入れました。

社長は
話の内容は
分かったようですが
ふたりが
なぜかよそよそしいのを感じていました。

その日の正子は
仕事が手に付きませんでした。

5時になって
サッサと家に帰えりました。

帰宅途中で
「やはりこういうことは
人生経験豊富な
お母さんに尋ねてみよう」と
考えました。