ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「順子」その36

健康診断の日は
大勢の人が
かまぼこ会社の
食堂に集まりました。

社員だけでなく
家族も
診断してくれるというので
大勢訪れていたのです。

順子先生の評判は
世間では
有名で
合いたい見たいの
心情も
あったのかもしれません。

ひとりずつ
見ていたら
時間がかかりますので
食堂の椅子に
みんなが座って
順子が
見て回るという手順です。

座った一同の前を
ゆっくりと見て回りました。

順子は
その能力を
最大に使って
診て回りました。

ほとんどの人は
問題ありません。

家族の
おじいさんや
おばあさんの中には
高血圧や
動脈硬化が
悪化しているものがありますので
食事や
薬の服用を
勧めました。

200名ばかりの中に
問題の人が
ふたりいて
その人を
応接室に
ひとりずつ呼んで
説明しました。

ひとりは
ごく初期の胃がん
もうひとりは
大動脈瘤で
非常に危険な状態です。

胃がんの人には
紹介状を書いて
渡しました。

大動脈瘤の人は
順子が付き添って
大学病院まで
かまぼこ会社の車で
行きました。

外科に
状況を言って
別れました。

南くんと
出会って
挨拶しました。

状況を話すと
南くんは
たいしたものだと
感心していました。

南くんに
また誉められて
嬉しくなってしまいました。

南くんや
かまぼこ会社社長をはじめ
みんなは
たいした検査もしないのに
なぜ
なんなことが
わかるのかと
疑問を持ちました。

神通力でもあるのかというのが
大勢の意見です。