ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「順子」その42

ながらくお休みさせて頂いておりました。
特に休んだ理由はありませんが
何となく
ただ何となく
休んでしまいました。

また
ブログ小説から
はじめようかなと
思いまして
書いてみました。

でも
拙作ですよね。

ごめんなさい。

簡単な病気は
窓口で
診察するという
噂が広まりました。

逆に
手遅れの病気だけを
診察するのだという
噂も
上がりました。

他の科の
受診を
言われなかった患者の
落胆ぶりは
目を覆うものがありました。

泣き叫ぶ者さえあったのです。

重病ばかり
診察しなければ
ならない順子の
精神的ストレスは
ものすごく大きく
診察が終わると
疲れがドッと出て
少しの間
処置室の
ベッドに横たわるほどでした。

総合診療科付の
看護師たちも
気が重くなる
患者ばかりで
移動願いを
上司に出す者も
多く出てきました。

順子は
「病気や死は
避けられないのは事実

それを
告知することが
正しいかどうか

幸せのことを
考えたら
知らないことも
適切ではないか」と
思うようになりました。

どうすればいいのか。

順子が
いくら考えても
わかりません。

そんなことが
数ヶ月も続くと
順子は
気が滅入って
ふさぎ込むようになりました。

しかし
患者の前では
医師が
不安そうな顔をすると
余計に患者が不安になるので
気を
取り直して
頑張っていました。

その疲れが
ドッとまた出るという
悪循環です。

昼もとっくに過ぎた
食堂の席で
ぼんやりと
休んでいると
それを見かねて
南くんが
やって来ました。

最近は
診察室にこもりっきりのことが
多くて
すっかり南くんとは
会っていませんでした。

南:
順子先生
どうなさったのですか。

最近元気がないようなので
心配しています。

順子:
ありがとうございます。

心配して下さって

あまりにも
重病な方が
多くて

手遅れの方に
どのように接して良いか


南:
聞いています。

看護師の方も
悩まれているみたいです。

大変ですよね

順子:
本当のことを
告知すべきかどうか

迷っています。

知らない方が
良いのではないかと
思う人もいるんです。


南:
そうですよね。

でも
先のことを
知らないで良いかどうか
なんて
誰にもわかりません。

死ぬ時期が
わかった方が
良いことも
あるのではないのでしょうか。

告知後の
どうなったかを
見ておられないのでは

順子:
その後のことは
わかりません。

南:
じゃ
私が
調べてみましょう


こんな話から
南くんは
順子の患者の
その後を
調べることになりました。