ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「ふたりで行くよ」その5

弥七が
お千代の顔を
明るいところで
はっきりと見るのは
翌日
朝の仕事から
終わって
家に帰ったときです。

朝日に照らされて
輝いている
おちよを見たとき
弥七は
「おちよは
こんな人だったんだ」と
気が付いたのです。

それは
おちよにも
同じことで
「旦那様は
こんな方か」と
思った次第です。

食事の時も
仕事の時も
無駄口を
しゃべることは
江戸時代は
絶対禁止ですから
話をすることは
必要最低限です。

朝の挨拶や
仕事の内容など
が主で
優しさの表現など
あり得ません。

過酷な農作業を
ふたりはこなしながら
5人の子供を産み育て
15年の歳月が過ぎました。

弥七は
40歳
おちよは
3歳年下ですので
37歳です。

15年連れ添って
全く
ケンカもしていませんでした。