ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「ふたりで行くよ」その6

ふたりの間の
会話もほとんどないし
意見のすれ違いなど
あり得ません。

弥七の
仕事や
家事に関することは
的確ですし
絶対に服従するのが
妻の勤め
家人のつとめですから
逆らうことなどありません。

それに
嫌な仕事は
率先して
弥七が
しますので
反感を感じることも
なかったのです。

弥七の
父親が
なくなり
家督を
継ぐようになって
弥七は
責任が
重くなりました。

ちょうど
幕末の頃で
時代は
変わっていきますが
村の様子など
全く変わりなく
過ぎていきました。

何年かに
一度の
干ばつや
台風などに
傷み付けられながらも
必死に
農業に勤しんでいました。

弥七の
叔父さんや
叔母さんが
次々なくなり
子供が
農業の手伝いをする
世代交代が
進んでいました。

ふたりが
出会った時は
他の人に
決められただけだったけで
特に
思い入れもなかったのですが
15年の歳月が過ぎると
ふたりは
話をしなくても
通じていると
お互いに思っていました。