ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「ふたりで行くよ」その8

弥七と
おちよは
信じられないくらい
同じ時を過ごしたのです。

暑い夏も
寒い冬も
過酷な農作業の時も
夜なべの時も
過ごしました。

そんな時に
今までのように
黙って
仕事を
していることも
多いのですが
それとは
別のことも起こりました。

ふたりのよる年波には
勝てません。

腰が痛くなったり
目が疎くなったり
耳が遠くなったりしました。

そんなところを
見た
弥七は
気遣いの
言葉を
おちよに
言ったりもしました。

同じように
おちよも
弥七に
同じようなことを
言うこととなります。

そんな
相手を気遣う言葉が
きっかけとなって
話が
始まって
広がっていきました。

話してみると
楽しいことが
わかったのです。

止めどもなく
出てくる話題に
ふたりは
熱中しました。

もちろん
仕事をしながらのことで
他の者が
いないときです。

弥七も
おちよも
お互いに
「無口のように見えて
おしゃべりだ

わたしも
おしゃべりだったんだ」と
気が付いた次第です。