ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「突然30年前に戻った順子の場合」その7

寮に帰ったふたりは
部屋に入りました。

この寮は
順子が
高校を出て
すぐに
冴子と住み始めたので
すでに9年になります。

でもこの後
会社がなくなって
寮も潰され
ながく空き地になっていましたが
5年前に
立派な分譲マンションが
建っていました。

そんな寮の部屋は
順子にとって
懐かしさ
以外の何物でもありません。

服がしまってある
押入を開けると
その服の
古いこと
懐かしいこと
の限りです。
スカートの丈は
短くなっていました。

共同風呂を
ふたりで入って
懐かしい布団で寝ました。

翌日起きて
会社に行くのですが
どんな服で行こうか
悩みました。

会社まで
徒歩5分ですが
私服で行くのです。

当時なら
さっと撰んでいたんですが
今は撰べません。
というのは
当時のファッションが
今のファッションと全く違っていいるからです。

順子は
重ね着をしてみました。
ジーンズのパンツの上に
夏用のワンピースを
着てみたのです。
短いワンピースだったので
今風の
重ね着ルックです。
横にあった布を
首に軽く巻いたら
もっと
今風になりました。

そんな格好をして
行こうとしたら
冴子が
『えー
何-
何なの?????
○×△□、、、、

」
と言葉にならぬ事を言ってしまいました。

冴子は
ズボンの上に
スカートを履くなど
考えにも及びません。

順子は
やっぱり
こんな格好は
良くないとは思っていたのですが
遅れないように
着替えてすぐに会社に行きました。