ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「突然30年前に戻った順子の場合」その28

冴子の紹介は
順子が
担当しました。

冴子の
いいところを
うまく説明して
弱点な所も
長所になるように
うまく言いました。

林は
訥々とした
人柄でしたが
冴子の
気にとまったのです。

林と
冴子は
順子の
予想通り
意気投合したようでした。


時が過ぎ
順子と野村の結婚式が近づいてきました。

順子は
一層おしとやかに
対応したつもりですが
野村は
不信感は
段々と大きくなってきました。

ある日
野村は
公園で
順子と
会いました。

そして思い切って
順子に聞きました。

野村:
順子さん
少し話があるのですが

順子:
(少しドキッとして
平然を装いながら)
何ですか
改まって

野村:
君は福井の出身でしょう
工場に勤めるようになってから
この地に来たのですよね

順子:
えー
えっ
そうですが

野村:
こんなことを話すのも
おかしいんですが
順子さんは
私のことや
私の周囲のことを
よく知っている
話していない
子供頃のことまで
知っている様の思うんだ

順子:
そんなことありません
野村さんが話して下さったことばかりですよ

野村:
そうかな
ぼくの家に来た時
トイレに
間違わずにいったじゃないか
ぼくの家のトイレは
知っているように
ちょっとヤヤッコシイところにあるのに
間違わずにいったり、

ぼくの家が
いつも裏の玄関から入っているのを迷わず行ったり
林のことを
よく知っているように言ったり
数え上げたら
きりがないよ
本当は
君は
ぼくらは幼なじみ何じゃないの
なんかぼく君に前にあったような気がするんだ。

順子はびっくりしました。
私が記憶にあるように
『野村も
記憶があるんじゃないだろうか』
と思いました。