ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「突然30年前に戻った順子の場合」その73

まえの世界では
長女を
海老沢君に
紹介したときは
お互いに
それ程気がなく順子は
「無理かな」と
思っていたくらいでした。

娘の方は
「見合いなんてイヤ」と言っていたし
海老沢君は
「そんな歳じゃないし」と
言っていたように思います。

何分
30年も前の話ですから
良く覚えていないのです。

次の日曜日の朝は
家の中は
大忙しです。

順子と
娘は
どの服にしようかとか
靴はどれが良いかとか
お化粧はどのようにしたらいいかとか
話に夢中です。

野村は
それを見て
思わず
苦笑していました。

海老沢君の好みに合わせて
清楚でいこうと言うことになりました。

それなりの
服も前もって
買っていました。

野村は
娘はともかく
順子も
新しい服を買ったことを知って
驚きました。

順子は薄いベージュの色
娘は薄いピンクのワンピースでした。

野村にも
「一緒に」と
いったのですが
「僕は良いよ」と
言って
欠席するということになっていました。

ランランで
出掛けて
売店近くの
喫茶店に
30分まえに
到着しました。

まだまだ
早かったのに
海老沢君は
すでに
席に座って
水を飲んでいました。