わりと大きめの声で 「おはよう 大場さん」と 上羽は 挨拶してきました。 由美子: おはようございます。 今日はよろしくお願いします。 上羽: いいえ なぜ大学なんですか 由美子: 大学を よく知りたくて 上羽: 大学好きなんですか 由美子: 興味があるのです 上羽: 大学行きたいんですか 由美子: できれば でもダメですよね 上羽: そんな事ないと思いますよ 大場さんは 私より 頭いいし 由美子: そんな事ないです 上羽: それなら 大学行けば 由美子: 無理なんです 学費が 続かないんです 先立つものがないと 大学には行けません。 大学は 諦めます。 でも 今日は 大学に行きたいなと 思うんです。 上羽: 簡単に言って すみません。 少し深刻になったふたりは 満員電車に乗って 大学へ向かいました。 大学に着くと 活き活きした 空間が ふたりを 包み始めて 前向きな気持ちになってきました。