ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「大切な彼女は突然に」その52

救急隊員は
手際よく
処置を施し
救急車に
移しました。

しばらくして
けたたましい音を出して
救急車は
駅の方へ
走り去りました。

一方
駅で待つ
母親は
救急車や
パトカーの
サイレンを
聞いていました。

慎重な
由美子だと思っていたので
母親は
特に心配はしていませんでした。

駅前の
病院に
救急車が
入っていくのも
見ていました。

約束の時間が
来ても
由美子は
来なかったので
携帯に
電話をしました。

すぐには出ませんでした。

「自転車にでも乗っているのか」と
思いつつ
もう一度
電話をすると
「東警察署です。
こちら
上羽由美子さんの
電話ですが
どちら様ですか」と
男の声で
かえってきました。

母親は
びっくりして
思わず
電話を
耳から話しました。

おそるおそる
「上羽由美子の
母親ですが
由美子は」と
言いました。