ブログ小説「ロフトで勉強しましょ」結婚編その23
敬子: わが社で初めての 取締役になることになっていたでしょう。 尼崎工場では 十詩子さんの 話題でもちきりよ それに 取締役を 蹴って 結婚でしょう もう みんな 垂涎の的よ 十詩子: そうなんですか そんなに偉くないし 私って普通だから 敬子: 普通じゃないよ 暗算が凄いし 伝票整理を パッパパーとこなすでしょう あれ凄かったんだよ 十詩子さんが 電算機室勤務になってしまった 月末なんか 課長まで 朝までかかってしまったんだから。 十詩子さんの力は みんなわかっているよ 十詩子: そんな事あったんですか すみません。 敬子: だから 十詩子さんは 私たちの希望の星なんです。 ふたりの兄妹は 興味深く聞いていました。 妹が 「お願いがあります。 この計算 パッパとするところ 見たいです。」といいながら 数字が たくさん書かれている 用紙を 差し出しました。