ブログ小説「東大阪のお嬢さま『雪子』」その28
金物屋さんは
小さい女の子が
突然
言ってきたので
唖然として見ました。
「色白の可愛いお子様ですね
社長さんの子供さん」と
聞いて来ました。
社長が返事すると
「仕方がないなー
こんな可愛い子供に
言われたら
嫌とは
言えないわ-」と
金物屋さんは
取引を
了承してくれました。
父親は
雪子のおかげで
売れたと
大変喜んで
雪子を抱いて
家に帰りました。
でも
雪子は
私の力で
もちろん
売れたとは
思っていませんでした。
父親の
熱意だと思っていました。
自分にはできないと
思っていました。
仕事の
難しさ・厳しさを
小学生としては
あらためて
思い知らされていました。
母親のように
何も考えずに
好きなことだけをして
暮らしていけたらいいなと
その時ぼんやりと
思った次第です。