ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「東大阪のお嬢さま『雪子』」その78

誤解と
偶然で
篠原君の
雪子への愛は
大きく膨らんでしまったのです。

一緒に
大学通りを歩いたこと
電車に乗ったこと
家に行ったこと
お部屋でアイスクリームを食べたこと
送ってくれたことを
思い出すと
胸が痛くて
今までの愛情が
変わりました。

雪子を
ただ遠くから
見ているだけでなく
独り占めしたくなりました。

別に報われなくてもいいと
思いつつ
3年間も経って
こんな事態が起きると
報われるべきだと
考え出しました。

具体的には
雪子を
どのように独占するのか
全くわかりませんでした。

それどころか
根拠となる
事実が
間違っていることを
篠原君は
理解していなかったのです。

その頃
雪子の家
秋月家では
凄い騒動が
起きていたのです。

雪子が連れてきた
真知子以外の友達が
男の子であったという事実と
その男の子の情報が
使用人を含めて
家中の人の
知るところになりました。

夕食が
会議のようになってしまったのです。