ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ロフトで勉強しましょ 20話

コーヒーも終わって
水を飲みながら
ふたりは
話し合います。

十詩子:
どんな服でいいのかな
目立ったらいけないし。

悟:
別に何でもいいんじゃないの
今の服装でいいよ。

十詩子:
これでいいの
こんなワンピースでいいの

悟:
あまり関心を持って
みんなを見ていないけど
そんな服を着ていると思うよ

十詩子:
そうなの
じゃこんな服で行こう

少し話さなくなって

悟:
ケーキも頼まない?

十詩子:
それはいいですね
頭を使うと
何かおなかが減るよね

悟:
そうだね
砂糖は
頭の栄養だからね
甘いものがいいんだよ。

ふたりは
ウエイトレスを呼びました。
ウエイトレスは
水を持ってきて
注文を聞いて
帰りました。

美味しそうな
イチゴのショートケーキを
金の縁のある緑の皿に入れて
持ってきました。

ふたりは
スプーンを持って
少しずつ
食べ始めました。

悟:
美味しいよね

十詩子:
そうね。
私の母は
いつも売っているものに
『美味しくないものはない』
と言うのが
口癖だったけど
私が
高校の入学祝いに
国道沿いの大きなケーキ屋さんで
ケーキを買ったんだけど
その味が
もうひとつなんですよ。
母は今までの
常識を覆す
そんなケーキがあって
がっかりしたみたい。
でもこのケーキは
美味しいよね。

悟:
そうなの
美味しくないケーキもあるんだ
一度食べに行きたいものだね

十詩子:
まだありますよ
今度豊岡に来たときに
行ってみたらいいわ

悟:
楽しみしているよ
いや
楽しみではないね
美味しくないのだから

ふたりは
ちょっと笑って
顔を見合いました。

それからもっと色々なことを話して
喫茶店を出て
楽しそうに
電車に乗って
塚口に帰りました。

水曜日にまた会うことを
約束して別れました。