ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ロフトで勉強しましょ 完結編 その4

十詩子は
顔を赤くしながら
ゆっくりと
言葉を選びながら
指輪のことを悟に話しました。


悟は
そういう理由だったのか
そして言葉の中にあった
「今もそうだけど、、、」
と言う言葉が
頭の中に残りました。

少し沈黙が続いて

十詩子:
悟さんが結婚していないって
、、、

私は
悟さんが結婚したものとばかり思っていました。

悟さんは
えーっと
31年前の今日
女性と親しそうに映画館に入っていったでしょう?
あの人と結婚したんではなかったんですか。


悟はそのことは
忘れていました。
言われて
「31年前?
26歳の頃?
大学卒業の年?
クリスマスに女性?
あっ
そういえば
そんなことあったかな、、、

あの女性は
私の母に勧められて
見合いした相手です。
母が急死して
その話は
立ち消えになって
あれっきりあっていません。

十詩子さんは
あのとき大阪にいたんですか。
見ていたんですか。

十詩子さんが
結婚したと思ったので
いや今となっては
誤解していたので
母親が
強く勧めるもので
見合いしてみただけなんです。

ただそれだけです。

見ていたら
声をかけてくれたらいいのに、、

ごめんなさい。
そんなこと
できなかったですね」
と謝りました。


十詩子と悟は
お互いに
誤解していて
こんな結果になったことが
わかりました。

ふたりの間には
永い沈黙の時間が流れますが
ふたりの誤解の溝は
埋まっていくのを
ふたりは感じました。