いつものことだけど 出会いを演出するのは 疲れるのです。 劇的にすべきか 何となくの出会いにすべきか 迷うところです。 「莉子の時は 劇的だったわ。 私たちの時は 何となくかしら 劇的ではなかったと 思うけど 剛さんは 『劇的』と 考えているらしいのよね 今回は 何となくで行きましょう。」 そう考えて 早樹の家に帰りました。 早樹が わりと スイーツで 成功していると聞いて 嬉しく思いました。 翌日 早樹は 社長に呼ばれます。 「相当 研究が進んでいますね。 そろそろ ケーキ屋さんを 始める準備を お願いします。 お店は 駅前にありますので まず 小さな店で始めて下さい。 チョコレート菓子なんかも作って下さいね。 あなたの手助けになるかどうかわかりませんが あまたの部下になる人を 新たに雇い入れることにしました。 今求人を出しているところですから しばらく待ちなさい」 と 言われてしまいました。 会社に入って まだ 4月ほどしか経たないのに 部下とは 何と言うことかと 早樹は思いました。