ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「冴子の人生は」 その21

個人情報保護法なんて言うものは
全く意識されていない時代です。

でも
普通に
庶民は
暮らしていました。

ないことが
よかったかもしれません。

しばらくすると
人のつてを
頼って
冴子の
父親のところに
見合いの話が
持ち込まれたのです。

家に帰ると
父親は
冴子を呼んで
見合いのことを話しました。

会社関係の
頼み事ですので
冴子を説得しました。

冴子は
まだ22才になったばかり
まだまだ結婚しようとは
思っていなかったのです。

当時は
22才は
適齢期と考えていましたので
見合いだけはすることに
なりました。

見合いは
次の日曜日
冴子の両親と一緒に
近くの
ホテルで行われることになりました。

冴子は
そのホテルには
初めてだったので
その方が
興味でした。

冴子は
中学校の友達は
例の事件があって
あまり近づけなかったのです。

高校の友達は
大学に進学していて
故郷を離れた人も多く
今もつきあっている
友達もいませんでした。

もちろん職場は
そんな状態ですので
見合いのことを
相談するのは
両親しかいなかったのです。