ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの71歳の老人の日記です

ブログ小説「超幸運な男」その55

郁恵の父親は
いつしか
「郁恵が勝を
飽きる」と
思っていました。

あれから
5年も経つのに
ふたりの仲は
変わりなかったです。

マスターの目にも
公明正大な仲と
思っていますが
それでは
マスターにとっては
困ります。

娘の
郁恵は
もう30才になっていました。

適齢期なのに
勝一筋で
他の仲のよい男性がいません。

この調子で
歳を取って
いき遅れてはと
本当に心配です。

早く結婚してくれて
孫の顔を
見たいと
思っていました。

弟は
良い人がいるのに
姉より
先に
結婚するのは
気が引けるのか
まだまだでした。

マスターが
気をもむ
年が
漫然と過ぎていきました。

あの時までは
変わりもなく
過ぎていきました。

そして
成人式の次の日
あの地震がやって来ました。