ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その104

薫子は
笑顔のアイコンタクトをして
振り返られたことなど
就職してからは
ありません。

相手を見極め
笑顔のアイコンタクトをしているので
失敗など
あるはずがないと
思っていたのに
残念だと思いました。

でも気を取り直して
登がこっちをむき直した時に
適切だと思う程度の
笑顔のアイコンタクトをもう一度
しました。

二度も
されて
自分に会釈をしていることが
わかったので
登も
軽く会釈しました。

薫子は
スーパーマーケットの
バックヤードに
消えていってしまいました。

登は
その店員が
交差点で会った
笑顔の持ち主であることは
すぐにわかりました。

そんな事があってから
登は
スーパーマーケットに行くのが
楽しみになりました。

いつも
スーパーマーケットで
笑顔の持ち主を
探すのですが
見つかるのは
1ヶ月に
一度か二度です。

笑顔の持ち主を捜す
自分自身を
何か腑に落ちない
と考えつつも
探してしまうのです。

人間不信の
疑い深い
登には
自分でも
信じられませんでした。

そんな中
姉が
「結婚紹介所で
入って
お見合いすれば」と
母親に言ってきました。

登はいやでしたが
母に強く言われると
断り切れず
結婚紹介所に入会して
お見合いをすることになりました。

登は
相手の条件を
それに合う人がいないように
高く細かく書いておきました。