ロフト付きはおもしろい

ロフト大好きの68歳の老人の日記です

ブログ小説「笑顔のアイコンタクトに魅せられて」その162

食べ終わると
登は
時計ばかり見ていました。

薫子さんが
帰ってくる時間を
見計らって
路地を通りたいからです。

夏子ちゃんが
待っているから
スーパーマーケットが終わると
飛んで帰ってくるので
いつも決まった時間でした。

それを
知っていた
登でしたから
時計を
気にしていました。

早すぎても
路地で待っていることが出来ないので
出会えないし
遅すぎると
寒いので
すぐに
お部屋に入ってしまうし
「大きな運を下さい」と
神さまにお願いしてしまいました。

こんなことに
大きな運を使って
どうするんだと
登は思って
苦笑いでした。

時間が来たので
ゆっくりと
立って
出口に向かいました。

家主さんは
そのことを知っているのか
登のやるように
従っていました。

外は
また雪が降っていました。

路地にも
つもっていました。

気を付けながら
路地を
ゆっくりと
歩いて行きました。

雪が積もって
登は
ゆっくり歩く
理由が出来たことが
「幸運」と
思いました。

いつもなら
30秒ほどで
路地を出てしまいますが
2分ほど
かかって
路地の出口
付近まで着きました。

登は
今日は
薫子さんには
会えないと
思いました。

大げさに
「天は
我を見放したるや」と
思ってしまいました。

足下が危ないので
下を見ながら
歩いていると
前に突然
人影です。